朝まで泣いていた記憶はある。

起きたら夕方になっていて、
薄暗い部屋に驚いた。

朝が来ないでと思っていたけど、
朝を通り越して夕方。

日の光を見なくて良かったと思い、
カーテンを開けると雨が降っていた。

昼間起きたとしても、
あの眩しい太陽は出てなかったのか。

そんな事を考えながら、
洗面所に行き自分の顔を見る。

うわぁ。ブス。
目が腫れてるのに、
三重くらいになっている。

ブスすぎて、可笑しくなった。

顔を洗い、

もう、泣かない!

そう決心した。

いや、決心とは言わないか。

ただ、もう泣かない。

何故かはわからないけど、
泣いたらいけない気がした。

優が隣にいないのは、
もの凄く淋しいし、
考えれば、苦しくて胸が痛くなるけど、
涙は流しちゃいけない。

笑わなきゃ。

そう思って、鏡に映った笑顔を見て、
涙が溢れそうになった。

笑顔ってこんなだっけ?
こんな悲しい顔するんだっけ?