「傷付けて裏切ってごめん。

もう思う事をしません。
好きと言う感情も、
ここに置いて行きます。
もう、そんな感情いらない。

俺の事を忘れて下さい。

辛い思い出を、捨てて下さい。

二度と連絡しません。

今まですいませんでした。
いや、
今までありがとう。
さ、さ、さようなら。」

泣くのを我慢し、
好きだと言うのも我慢して、
悲しい笑顔を作りながら、
抱きしめていた手を離し、
少し離れてあたしに伝えている優を、
抱き寄せてしまいそうだった。


あたしは前で自分の手を握り、
笑顔を作った。

こんな悲しい笑顔を見たのは、
生まれて初めてでした。

けど、こんな笑顔は、
二度と見たくありません。

きっと、優も同じ事を思ったでしょう。

きっと、二度とこんな笑顔を作る事は、
ないでしょう。