どのくらいの時間が経ったんだろう。

数時間?いや、数十分か。

泣きながら謝る優に、
なんで?だけを言い続けるあたし。

こんなに悲しい事は初めてだよ。

命が芽生えた事に、
こんなに絶望を感じた事は初めて。

でも、小さな命に罪はない。

高城さんは、優が運命の人だと言ってた。
優は今は好きじゃなくても、
大丈夫、きっと好きになる。

あたしがそうだったから、
優も愛する日がきっとくる。
子供を可愛がり仲睦まじくすごせる。

いや、やっぱり悲しいよ。

優がずっと焦っていたのは、
あたし達の未来、
いや結末がわかっていたから?

別れる事が運命だと知ってたから?

もう変えることの出来ない、
この事実を受け入れなきゃ。

優と一緒にいれる時間は、あと少し。

少しだけ、あたしに下さい。
明日からあなたの優になってもいいから。お願いします。