「覚えてません。ごめんなさい。」

それしか言えなかった。

「優ちゃんごめん。覚えてない。」

結衣も記憶を辿ってみたけど、
思い出せなかったのだろう。


「結衣ちゃんもか!
ヒドいじゃねーか。
って事で、初対面でもないんだし、
久しぶりの再会って感じで、
一緒に飲もう!もちろん凛ちゃんもね。」

「え?」

本気で嫌な顔をしてしまった。

「凛、イヤだよね?」


結衣の困った顔。
そっか。
剛くんのその後、気になるか。
結構引きずってたもんね。

でも、あたしこの人無理。
全部見透かされてる気がする。