「本当にごめん。」
そう言って黙る優に、もっと腹が立った。
「あたし、1人で考えたい。
このままだと、
汚い言葉を使って、
言わなくていい事まで言ってしまいそう。
冷静になりたいから、
ここから自分で帰る。
冷静になってから連絡します!」
イライラしているあたしは冷静を装い、
車から降りて歩き出した。
「凜待って!
歩いてなんて帰れないよ!」
そう言って腕を引っ張る。
「うるさい!
タクシー呼ぶから!
離してよ。あたしに触んないで!」
掴まれた腕を振り払いながら、
大きな声で叫ぶ自分に驚いた。
「本当に大丈夫だから。
とりあえず1人で考えたい。
整理したい。
連絡するから待っててよ。ごめん。」
そう言って、
あたしは優とは反対側に歩き出した。