「凜ごめん。
会社の飲み会だと言った。
飲みに行く途中に女の人いるって聞いて、帰ろうと思ったのに、帰らなかった。
別に出会いを求めてたわけじゃない。
先輩に付き合って飲む事なんて、
本当数年ぶりだったから。
って言い訳だよね。
俺さ?
酒に飲まれる奴が、
一番嫌いとか言ってたじゃん?
それなのにごめん。
俺は最低だよ。
凜は何にも悪くないよ。
俺は凜さえいればいいの。
それだけは今も変わらない。」
「優はいつもそうだよね。
あたしに気を遣って付き合ってきた?
あたしはね?
愛されてるんだな。と思ってた。
けど、本当は違ったのかも。
あたしに合わせてばかりだったよね?
あたしの我儘を嫌な顔せずにいたけど、
本当は無理してたんだよね?
あたしといて楽しい?」
先輩と数年ぶりに飲むから、
女の人いてもいいや。って思ったのは、
やっぱり普段無理してたからだよね?
あたしは、なんでも優に言っていた。
告白されたら必ず言ってたし、
会社の飲み会だって、
男の人がいるけどいいよ!
そう言うから行っていた。
行っておいで!と言ってくれてたから。
優も飲みに行っておいで!
そう言っても、
なかなか行かずに、
あたしと一緒にいる事を選んでた。
あたしは今まで、
気付かず、ずっと無理させてたのかな。
そう思うと、申し訳なく思った。