3年目にはいったあたし達は、
結婚を意識する様になった。
あ、あたしはの間違いだ。
優くんは付き合ってから毎日の様に、
早く結婚しようね。
と合言葉のように言っていた。
同棲したいと言われたけど、
マンション近いからしなくても、
毎日会えるよとあたしは言い続けた。
それで何度も喧嘩した。
3年目の記念日に、
これは婚約指輪だからね。と言われ、
あたしは嬉しくて泣いたんだよね。
年が明けて冬も終わりに近づいた頃、
お互いの親に会った。
緊張するあたしに、
大丈夫だから!
俺がちゃんと話すから聞いてな!
と男らしく頼もしかった。
お互いの親に気に入って貰えて、
良かった〜と手を握りあった。
けどこの年、
優くんの仕事が忙しくなり、
あたしも異動があったりして、
バタバタと過ごしていた。
けど、
ゴールデンウィークには、
両方の親を連れて温泉に行った。
二ヶ月に一回くらいは、
どちらかの実家に遊びに行った。
行く度に、
結婚式いつ挙げるのと催促された。
優くんは早く決めたそうだったけど、
決められないならまだいいよ!
と優しく見守ってくれていた。
仕事なんて頑張らなければ良かった。
毎日会えなくなり、
先に一緒に住みたいと言われたけど、
結婚したら毎日一緒にいられるじゃん。
そう言って毎回断っていた。
今思うと一緒に住んでたら、
今も優が隣にいたんだよね。
別れが来るってわかっていたら、
あたしは迷わず一緒に暮らしたよ。
そんなバタバタしていたら、
4回目の記念日になろうとしていた。