初めてのクリスマスは、指輪を貰った。
ペアリングじゃないと念を押されて。
お正月は2人で旅行に行った。
優くんの誕生日には、
ご飯とケーキを作りプレゼントをあげた。
あたしの誕生日には、
星はなく、ピカピカ光る石がついた、
ネックレスをくれた。
1年経った記念日に、
内緒で買ってあったペアリングをくれた。
嬉しいと喜ぶあたしを見て、
優くんはもっと喜んだ。
1年経った頃、
やっと優くんが首筋を吸わなくなった。
好きだと言っても優くんはやめなかった。
どこかに行ってしまいそうだと、
何度も言っていた。
大丈夫だよと何回言っただろうか。
ペアリングをつけた頃に、
優くん凛ちゃんが、
優、凛と呼ぶ様になった。
あたし達は365日、
ほとんど毎日一緒にいた。
会えないと言うと悲しむ優くんをなだめ、あたしは仕事の飲み会などに行った。
けど、帰りに必ず優くんの所に行った。
嬉しそうに笑う優くんを見る為に。
あたし達が付き合ってから数ヶ月後に、
結衣と剛くんも付き合う様になり、
4人でよく出掛けた。
動物園や水族館。
テーマパークや遊園地。
海にも行ったし、旅行にも行った。
この4人がこんな風にいることが奇跡だよ
と結衣がしみじみ言っていた。
喧嘩も何度かした。
喧嘩が嫌いな優くんは、すぐ謝る。
あたしはそれが嫌でまた喧嘩をしていた。毎回2人で謝り最後は何故か笑っていた。
1年、2年とあっと言う間に過ぎて行った。
2回目のクリスマスや誕生日にも、
優くんは必ずアクセサリーをくれた。
それをしてれば男が寄ってこない!
そう言って毎回あたしに渡す。
2回目の記念日には、
1年目より高価なペアリングだと言って指にはめてくれた。