優くんは、
最後まで優しくあたしに触れた。
その優しさに身をゆだねる。
優しく、傷つけない様に、
そっと触れながらも愛を囁く。
愛してるよ。
嫌なはずのこの言葉さえ温かく感じる。
応える事なくあたしは顔を背けるけど、
こっちを見て。と何度も言われ、
心が痛みながらも欲に溺れていった。
大きな手で優しく触れられ、
キレイな心で愛を囁かれ、
自分を見失いそうに何度もなった。
こんな、
愛の溢れてるエッチなんてしたくない。
自分勝手なエッチをしてよ。
きっと気付いてる。
あたしがわざと嫌われ様としてると。
もう会わないつもりでいることも、
きっとあなたはわかってたんだよね。
優しい笑顔の中、
たまに歪んだ表情をしてたのは、
心が痛んでたんだよね?
でもわかっていても、あたしは言う。
軽い女なんだから諦めて。
あたしの事を消して下さいと。
さっきより、
もっと傷付けてしまう。
けどね?
勝手な事してたけど、
あたしは温かい気持ちになれた。