「凛ちゃん、、、。」

「ねえホテル行こ?」

優くんが、
同じ事を思っていたかはわからないけど、あたしは優くんを誘う。

嘘でしょ?
そう思ったって、
断る事は出来ないでしょ?

何も言わない優くんに、

「しよ?優くんが欲しいよ。」

恥ずかし気もなく嘘を言う。

わかった。
その言葉を聞いてまた舌を絡めた。

これで嫌いになってもらえる。

そう思ったら、
あたしは平気な顔をして嘘をつき、
恥じらいも捨てていた。

あなたが好きでいたあたしは
平気で嘘をつき、あなたを傷付けるの。

あたしを消してください。


そう願いながら、
星空を見る事なく、
あたしは優くんとホテルに向かった。


今考えると自分が恥ずかしくなる。
最低すぎて嫌になる。
男の人を自分から誘った事なんて、
一度もなかった。
でも、
何を言っても平然としているあなたに、
どうしたら諦めてもらえるのか、
考えた結果がこれだった。
もっと色々あったはずなのに、
あたしは最低な方法で、
あなたを傷付けようと思った。
断れないと思いあなたを誘った。
いやらしくキスをした。
わざと音をだして舌を絡めた。

この時、あなたはどう思った?
最低だって思ったよね?
俺なんでこんな女が好きだったんだろ?
そう思ってくれたよね?