実は、ずっと前に美憂は俺のマンションに来た事があった。

それは、美憂の親友の奈々と亜紀と俺の親友智久と和樹とで、鍋パーティーをしようという話になり、何処でする?と話し合った結果、修二が一人暮らしだから、都合が良いと言う事になり修二のマンションになった。

だから、美憂が修二のマンションの部屋番号などを知っていて当然なのである。

その時は、美憂が俺に好意を抱いている事なんて知らなかった。

美憂が修二を想っている事は、修二以外皆、知っていた。

智久も、和樹も、亜紀も奈々も。

知らなかったのは、俺一人だけのようだった。