彩香を受け止め、地上に降り立った時には、

ギラもサラも消えていた。

「逃げたか!」

アルテミアは、周囲に気を探ったが、テレポートしたのか…近くにはいなかった。

アルテミアは、腰を下ろし、受けとめた彩香をゆっくりと、地面に横たえた。


もう死んでいた。

「何が…起こってるんだ…」

アルテミアは、額を確認し、

ゆっくりと立ち上がると、

闇の深さが、淡くなっていく。

結界が解けたのだろう。

すると……彩香の体が灰のようになり、崩れていく。

「どうなっている?」

アルテミアは、その灰に触れようとしたが、

突風が吹き、すべての灰を持ち去った。


街並みに、街灯や店の灯りが戻り…完全な闇は、消え去った。

アルテミアから、僕に戻ると、

ただ歩きだした。

闇が深い方へ。