アルテミアは、パンチを入れたが、腕は簡単にアマテラスの体を貫通したが、感触はない。

パンチの勢いのまま、アルテミアの全身が、アマテラスを通り過ぎた。

「お前は、何も知らない!お前が使う力も!お前自身のことも!」

アマテラスの回し蹴りが、アルテミアの首筋に叩き込まれた。

アルテミアは、吹き飛んだ。

何とか、翼を開き、体制を整えると、

「向こうは、殴れるのに…こっちからは、殴れない!」

アルテミアは首筋を押せえながら、少しえずいた。

「この六枚の翼も、気に入らない」

アルテミアの後ろに、六人のアマテラスが現れ、一枚づつ翼を掴むと、

「あの女を思い出させる!」

アマテラスの目が、怒りで吊り上がる。そして、力任せに、六枚の翼を引き契った。

「きゃああー!」

悲鳴を上げて、アルテミアは地面まで落ちていく。

激突に、地面にめり込むアルテミアを、地上にいたアマテラスが踏みつけた。

「残念なことを教えてあげる」

アマテラスは、力を込めて踏みつけた。

さらに、アルテミアは地面にめり込む。

「あんたが、さっきまで持っていたライトニングソード。あれは、時空間さえ切れる剣だった。あの剣で戦ってたら、まだ少しは相手になったでしょうね」

アマテラスは、嬉しそうに笑った。

「な…な……なめるな!」

アルテミアの鎧がさらに、輝きを増す。アマテラスの足を擦り抜けて、立ち上がると、また蹴りを繰り出す。

「学習能力がないの」

蹴りは、擦り抜けた。

「どんなに魔力を増しても、あたしに触れることはできない」