「負け犬…ククク」

バイは左手で、義手となった右手をさすりながら、

「お前に…この手を奪われた時から」

バイは右手を、アルテミアに向けた。

「お前を、忘れた日はない」

右手の先から、マシンガンのように、鉄の弾が放たれてた。

アルテミアは、先ほど倒した狼男の死体を、足で蹴りあげ、弾丸の盾にした。

狼男の体が、穴だらけになる。

その間に、アルテミアは一瞬にして、バイの背後にまわる。

「馬鹿が」

バイは反転して、

銃口を、アルテミアの額に向ける。

「甘いわ!」

銃弾が、至近距離で放たれた。

「モード・チェンジ」

アルテミアは冷静に呟くと、腕をX字にして顔を守り、銃弾を受ける。

「ククク…ハハハハハ」

バイは、撃ち続ける。

激しいマシンガンの轟の中、砂煙が巻き上がる。

銃弾の雨の中、煙を切り裂く…しなやかな足が現れ、バイの右手を蹴り上げた。


バイは、手が跳ね上がったまま、後方にジャンプすると、

右手の形が、鞭に変わった。

「やはり…鉄の弾では、殺せんか」

砂埃がはれると、

黒革のボンテージ姿のアルテミアが、現れる。

無傷だ。

長いブロンドは、ショートになっていた。

ストロング・モード。

格闘専門のモードだ。