数多くのライブを、こなした志乃たちは、

すぐに、日本へと向かう飛行機に詰め込まれた。

まるで、荷物のように。

激しく息をしながら、席に押し込まれた志乃は、ただ宙を見つめ、つぶやいた。

「香里奈…」