風冷たくなったなぁ そろそろ帰ろうかなと楓はヒンヤリとしたフェンスから手を離した ドアの向こうから階段を上る音が聞こえてくる …誰か来るな この屋上は先生達がタバコを吸うのに使ったりすることがある。 …先生かも 私は給水タンクに身を潜めた。 しばらくして錆びたドアが静かに開く そのドアを開けたのは先生ではなく見覚えのある人物だった 「い、樹先輩っ!」