「おい、樹いつ入ってきたんだよ。
てか、そんなに睨むなよ…」



「なにしてたんだ?角端。」




角端?



一瞬私の時間が止まる。




「え?先輩、角㟨って?」



樹は分厚い教科書を再び手に取った



「黒い麒麟のこと。」




やっぱり…




光平は、めんどくさくなりそうだと呟き、ふわぁっと大きなあくびをした