~それからの日々~
「架! トーくん! コーくん! おはよう!」
「光ちゃん! おはよう!」
「おぅ! 光。」
「おはよう、光ちゃん。」
私には新たに、二人の友達ができた。
架の中学校からの友達の、賀我 十織(かが とおり)くん。通称トーくん。で、先ほど、ほわんとした挨拶をしていたのが、トーくんの友達の、新多 幸(にった こう)くん。通称コーくん。コーくんも、私達と同じで、名前に不満を持っている子。会った時に、理由は何か聞いたら、小学校のとき、クラスの子に、『ヘンな字。女の子みたーい。』って言われたからだって言ってた。この時、すごいしんみりしちゃって、聞かなきゃ良かったかなぁって反省した。
でも、トーくんが、
「なーんか、俺んとこには、名前に不満持ってる奴ばっか寄ってくるなー。」
って、おどけて言ってくれたっけ。あの時は助けられたな。
「あっ、そういえば、みんなはどこの中学校出身なの?」
「あぁ、そういや知らねーな。俺と架はこの高校と姉妹校の里第中だけどよ。」
「僕は、南園中だよ。」
「そっか。みんなここから近いんだ。」
「光ちゃんは?」
「私は、外東中。この高校からは、2駅離れてるよ。」
「え!? 何でわざわざこんな遠いところ受けたの?」
「私のこと知ってる人がいないところに行きたかったの。」
「そっか。中学校で何かあったんだね。僕も小学校のときそうだったからさ。」
「悩みがあったら俺らに言え。」
「いつでも聞くからね?」
「うん。ありがとう!」
悩みかぁ…。私の悩み、想像以上に悲惨だから、話したくなる日来るかわかんないけど、それでも、いいの…?私、みんなを信じれるようになるかな…あの頃、人の信じ方を忘れた私が。