今日も私は朝から王宮の窮屈な空気を吸い込み、無駄に豪華な朝食を食べる。



朝から私を胃もたれにしたいのかうちのコックは。



「そんなことを仰っては料理長が悲しみますよ。毎朝王女が喜ぶように必死でメニューを考えておりますから」



チッ。



心の声が漏れてたか。



「うるさい。それに朝はパンだけでいいと言っているだろう。腹が減らない」



「しかし、朝食を食べることは健康にもつながります」



…またこいつは屁理屈を…!



「とにかく!サラダも魚もいらない!
私は部屋に戻る、アルフリード!」



かしこまりました、と言って私の後を歩くこいつは死ぬ程憎たらしい執事の、
アルフリード・エルファー



7年くらい私の専属執事をしている。



他のメイドや執事では私は手に負えないからだろう。



こいつは何に関しても完璧だが、如何せん性格が悪い。



クソガキには定評がある私も顔負け、くらい。



まあ、かなりちょくちょくイラっとするが、私の付き人をするには事足りる。



というか、やはり何事も慣れが大事だ。