今日一日ずっと光の様子を見てたけど、あれから変わった様子は特に見られない。
「おーい、松っちゃん!!」
帰ろうとしていた俺を呼び止めたのは米倉。
やけにニヤニヤしながら近寄ってきた。
「まりやとのデートどうだった?」
「どうって、別に」
「別にって、まりや可愛かったっしょ!?」
「当たり前だろ」
即答した俺に、爆笑しだした米倉。
何も面白いことなんて言ってないのに、こいつの笑いのツボはよくわからない。
「そこは迷わず答えるとか、どんだけまりやのこと好きなんだよ。
ま、上手くいったみたいでよかったよ」
「ああ、米倉が服選んでくれたって、まりやがすげぇ喜んでたから。ありがとな。
あいつのあんな顔を見られただけでもよかったよ」
デートの日にまりやが着ていた服を思い出し、自然と顔が綻ぶ。