それからは、ふざけることなく真剣に選んでくれて



「まりやは雰囲気がすごく柔らかいから、ゆるふわが似合うよなぁ。

やっぱワンピじゃない? 色が白いし、何着ても似合うから着せ替えしがいあるわ~」



自分のことのように楽しく服選びをしてくれる栞によって、何とか明日のデートに着ていく服も決まった。



「ありがとう。可愛いの選んでくれて」



服が入ったショップのロゴ入りの紙袋を大事に抱えてお礼を言う私に、ニッと笑って応えてくれる。



「明日楽しんできなよ。

どうなったのか、報告よろしくー」



パチッとウインクしてくる栞に、照れ笑いを返す。



栞と一緒にショッピングモールを出ると、見慣れた2人組が目に入ってくる。



「だからさぁ~、明日はまりやちゃんをバッチリとリードして、熱い抱擁と熱いキスをだな……」



身振り手振りで何かを必死に伝える宮内君。



「はぁ? お前いつも女にそんなことしてんのか。
この野獣め……。恥を知れ、恥を」



それに白い目を向けてる大翔君がいた。