「いや、でもこっちのノースリのミニスカワンピもよくないか!?
悩むな~。刺激的なのはどっちか」
本気で悩んでる栞に、静かに近寄っていくとトントンと肩を叩く。
「お楽しみのところ悪いんだけど、私そんなに露出高い服なんて着ないから」
ここはハッキリと断った方がいいだろうと、いつもよりも少し強めの口調で言うと、
栞が大きな目をさらに大きく開いて、目だけで「どうして? なんで?」と訴えてくる。
無理なものは無理と首を横に振って拒否すると、先にお店の外に出る。
「まりや、どこがダメなのか説明してよ」
「全部」
「マジか! じゃあ、セクシー路線は仕方ないからあきらめるかな~」
なんて言いながら、私が頷いてくれないかとまだ期待してる栞に、絶対に首を縦に振らない。
「わかったよ。ちゃんとまりやに似合う服を選びますよー」