昼放課に大翔君とデートすることになったって栞に話したんだけど。
なぜか栞の方が私よりも気合いが入ってしまい、デート服を選んでくれると言い出したのだ。
私は、今ある物の中から選ぶからいいって言ったのに、栞ってば
「2人きりでの初めてのデートなんでしょ。
だったら尚更のこと、気合い入れなきゃダメじゃん!
松っちゃんを骨抜きにするくらいの刺激的なコーデ、あたしが選んでやるよ!!」
とか言っちゃって、学校帰りに買い物に来ることになったけど。
骨抜きコーデってどんな格好なんだろう。
不安が拭いきれない私は、上機嫌であちこちのショップに入っていく栞にそっと着いていく。
「おっ! この超ミニなスカートよくない!?
生足サイッコー!! イエーイ!」
ひとりだけ変なテンションの栞は、さっきからこの調子。
どこからどう見ても、ちょっと変わった人……にしか見えないよね。