そう思ってくれてるのは、すげぇ嬉しいけど、これ以上可愛くなられたら、マジで俺が困る。
俺のことを毎日翻弄してるってこと、わかってるのか?
無意識にやってくれるから、俺の苦労は減るどころか増えることばかり。
「朝飯作るから、まりやも着替えておいで。
下で準備して待ってるから」
枕に顔を埋めるまりやの頭をひと撫でして、部屋を出る。
はぁっと溜めていた息を一気に吐き出すと、気持ちを切り替えて、1階に下りていく。
それから30分後。
ゆっくりとまりやがリビングに姿を現した。
「もう出来てるから、先食べてていいぞ」
「大翔君は……?」
「俺は、洗濯物干してくるから」
洗濯カゴを持った俺の後をついてこようとするまりやに振り返る。
「どうした?」
「私も手伝うよ。2人でやった方が早いし、それにね。
ご飯は……ひとりで食べるより、大翔君と食べた方が美味しいって思うから」