あ、あの麻生先輩が?



女の子との縁を切った……?



信じがたい話に唖然としていると、麻生先輩が急に跪く。



「まりやちゃん、オレは生まれ変わったんだ。

初めての恋は失恋してしまったけれど、やっぱりあきらめるなんてできない。

キミに気持ちを伝える前に、自分も綺麗になってからじゃないと顔向けできないと思ってね」



まるで王子様がお姫様に愛の告白をしてるように見えてしまう。



だけど、そんなこと言われても困る私は焦り始める。



「まりやのことあきらめたと思ってたのに、今さら出てきて好きだからあきらめない?

俺に勝てる自信でもあるんですか?」



「一度はあきらめようと思ったんだよ。

でもやっぱり無理だった。まりやちゃんがオレの運命の相手だったんだ。

もちろん、ルックスではヒロ君に負けてないと思うけどね!」



す、すごい自信……。



でも、何度想いを告げられても私は大翔君だけだから。



「せっかくですけど、私には大翔君以外の人はいないので、ごめんなさい!」



私がハッキリと断ると、麻生先輩はショックを受けているようだった。