「よかった。ありがとう」



まりやが怖くないようにと、枕元に淡く光るライトでまりやの表情がわかる。



その横顔からは寂しいけれど、ちゃんと自分の気持ちに整理をつけて目を閉じるまりやがいた。



泣き虫だったまりや。



今もそれは変わらないけど、あの頃よりずっと成長してる。



優しくておっちょこちょいで泣き虫で恥ずかしがり屋で。



こんなに好きになれる奴は、まりや以外いない。



隣にいるまりやの横顔を見つめていると、小さな寝息が聞こえてきた。



「まりや?」



呼びかけても反応はなく、体を少し起こして顔を覗き込むと、目尻に涙の痕が残っていた。