聞けば、谷山君の想い人は最近までよくうちの校門前に来ていた噂の女の子。



それが最近パタリと姿を見なくなり、何となく気になり始めたらしい。



そんな話を聞いた私達は唖然。



「ま、まさかと思うけど、それって……」



いくら私でも何となくわかり、そこまで言いかけてやめる。



「え!? まりやもしかして知ってんの!?」



私に詰め寄る谷山君にどう答えていいのかわからない。



「知ってるなら教えてよ」



「谷山祥吾……あんた女の趣味悪かったんだね」



「はぁ!? いきなり失礼だな米倉!」



「いや、だって。ねぇ〜?」



と、大翔君と宮内君に同意を求める栞。



目線を送られた2人は「まぁ……」と言い辛そうに答える。



「なんだよ!? ヒロ達も知ってんなら教えてくれよ!

彼女のことを!」



必死に頼みこんでくる谷山君が気の毒で、みんなで目を合わせる。