「お前一応は女なんだから、そういうこと言うのやめた方がいいと思うけど。
そんなんじゃ彼氏もできないだろ」
栞のことを心配して言ってくれた大翔君。
でも、そんな大翔君の心配を豪快に笑い飛ばす栞。
「いやいや、あたしは食べ物があれば生きていけるから。
彼氏なんていらないね」
「その心配はしなくていいよ、大翔君！」
突然現れた宮内君が、清々しい笑顔で私達を見ている。
今日は一段と爽やかに感じる宮内君を見てると、いきなり大翔君の肩に腕を回す。
「なぁなぁ、なんかオレ変わった気がしない？」
「……うっとうしい。どこも変わってねーだろ」
宮内君の腕を剥がしても剥がしても、磁石のように戻ってくる。
それを煩わしそうにしながら、やっぱり優しい大翔君は相手にしてあげてる。
