篠原さんの一件が落ち着いて、翌週の月曜日。
「昨日もさ、からあげ食いまくってお腹ポンポンで!
親父と弟と競い合ってたら1キロあった唐揚げがなくなってさぁ。
お陰であたしの弁当のおかずがなくなったんだよな」
家族6人で暮らしてる栞の家。
おじいちゃんとおばあちゃんは少ししか食べなかったとして、お母さんも6個が限界だったらしい。
その残りを3人で平らげるって、しかも1キロの唐揚げを。
凄すぎて声にならない私に構わず栞は話を続けている。
「それで、そのあとプリン2個食べて」
プ、プリン!?
驚きのプリン発言に私の方が胸やけしそうだった.
「米倉、お前にはダイエットって言葉は無縁だな……」
大翔君が登校してくるなり、栞を呆れた目で見ていた。
「お〜! 松っちゃん! 食いっぷりが男らしいだろ?」
グッと親指をたてて、ニカッと白い歯を見せて笑う。
それだけ食べてもこんなに細いなんて、羨ましすぎる。
ちょっと油断するとすぐに体重が増えてしまう私は、栞の体型が心から羨ましかった。