お弁当を食べ終えて、ほくほくしていると、隣に座ってた大翔君が横になり、私の膝に頭を乗せてきた。



「ひ、大翔君……っ」



びっくりした私は、周りに誰もいないかつい確認してしまった。



それを真下から見ていた大翔君は、おかしそうに笑ってくる。



「誰も見てないよ」



「だって、また噂されたら、大翔君に迷惑かかっちゃうから」



「俺は別にいいけど?

お前は、俺のものだって見せつけられるしな」



赤くなる私を楽しそうに見ながら、髪の毛を左の自分の人差し指に絡めて遊んでくる。



気にしてるのは私だけで、大翔君はいつも何でもないことみたいに流してしまう。



でも、すぐ不安になる私のことをよくわかってるから、きっと大丈夫って意味も込めて言ってくれてるんだよね。