週明けの月曜日。
私が登校してくると、すでに教室にいた栞と宮内君が手を振ってくれる。
「おはよ〜まりやちゃん」
「まりや、おっはよん」
「おはよう。栞、宮内君」
席につくと、すかさず2人が私の席へとやってきて、何か気になるのかジッと見つめてくる。
な、何だろう……。凄く見られてるんだけど。
とりあえず笑ってみると、期待に満ちた目を栞に向けられる。
「松っちゃんと喧嘩した?」
「喧嘩? してないけど」
この間のは喧嘩っていうか、私が勝手に不安になったのが原因だったし。
「まりやちゃんが笑ってくれてて安心した」
宮内君が急にそんなことを言って、私は訳がわからない。
「俺のせいで2人が気まずくなったりしたら、ほんと顔向けできない」
どうしてそんなことを言うのかと首を傾げていると、いつの間に来たのか麻生先輩が我が物顔で大翔君の席に座って深く頷いていた。
「え、なんでセンパイいるんですか」
「いるんですかっていちゃいけないの?
それより、ヒロ君とちゃんと話し合いできたみたいだね?」
私を元気づけてくれた先輩は、何も言ってないのに私を見ただけで大翔君とちゃんと話し合えたことがわかったみたいで、すごい人だなぁと感心。