「あははは！！

い、いやぁ〜ヒロ君って意外に過激なんだねぇ」



お腹を抱えて笑っていたのは、うんざりするほど毎日会ってる麻生先輩。



「はぁ。命拾いした……」



この時ばかりは麻生先輩に心から感謝と光が小さく零す。



「何しにきたんですか。

まだ放課じゃないですよ」



「まりやちゃんに会いに来たに決まってるでしょ。

だけど、面白いものが見られたね〜。

ヒロ君がツンデレだったとは」



また笑いだした麻生先輩に不機嫌な顔を返すと、光はニシシと笑っていた。



こいつ、後で覚えてろよ。



光に仕返ししてやることを頭の片隅に置きながら、席につく。



「そうだ！　オレさ大翔に聞いてほしかったんだよね」



「もうお前の話は聞かない」



そっぽを向いて答えると、その方向に光が回りこんでくる。



「そんな冷たいこと言うなって。

オレね、純礼の呪縛から解放されたみたい」



は……？　解放された？



驚いて光を見るとニコニコ笑っていて、その顔から嘘を言ってるようには思えない。