「てかさぁ、今の女イヤ~な感じ。
ヒカりんの元カノなんでしょ? あれ、かなり猫被ってるね」
今まで黙っていた米倉は、口を開くなりハッキリと言い切る。
そこまでとは思わないけど、何か考えて光の前に現れたってことは、俺にだってわかる。
「米ちゃんそんなことわかるの?」
「わかるに決まってんじゃん。あたしはさ、自分と合わないヤツは一目見たらわかるんだよ。
あの元カノは、完璧にあたしの嫌いなタイプ。
ヒカりん、騙されないように気を付けなよ~」
米倉なりに光を励ましたつもりだろうけど、それで余計に落ち込んだ光は、帰りに立ち寄ったカフェでケーキをヤケ食いしていた。