また笑い出した米倉に光は、必死に説明をするけど聞いてもらえず。
その2人がおかしくて、つい俺もまりやと一緒につられて笑いそうになった。
「光君」
校門を出たところで、控えめだけどよく通る高い声が光の名前を呼ぶ。
見ると、数日前と同じ場所で光の元カノ篠原が校門の前に立っていた。
「な、にしてんの。
もうオレの前に現れるなって言ったと思うけど」
さっきまで米倉と笑い合っていた光は、一瞬でその顔から笑顔を消した。
こいつと親友やってきたけど、こんな冷たい表情を女に向ける光は初めてで、驚きを隠せない。
「ちょっと、誰だよ。あの女」
米倉は状況を呑み込めてなくて、俺にコソッと耳打ちして聞いてくる。
「光の元カノ」
「は!? あー、そう」
驚いた米倉は光の元カノを無言でじーっと見つめる。
「その人達は光君のお友達?」
「別に関係ないでしょ。
もう君とは何の接点もないんだから」