まりやは目を瞬きさせてキョトンとして、米倉は口元に手を当てて、必死に笑いを堪えてる様子が横目に見える。
俺はというと、昨日の今日でそうそう簡単に光が変わるとは思ってないから、特に反応を返すことなく真顔で見つめていた。
「まりやちゃんは可愛いからいいとして、何かな?
米ちゃんと大翔は何か言いたげな顔だねぇ~?
わかった。オレが頭おかしくなったとか、そんなの絶対無理だとか思ってんでしょ!?」
「無理だろ。急には」
しれっと返した俺に、米倉は我慢の限界だったのか大声で笑いだした。
「ぎゃははは!! ヒカりん超無謀ーっ!!
その精神には乾杯だけど、いやいや無理でしょ! 絶対に!」
腹を抱えて笑う米倉に光が珍しく顔を赤くして怒りだす。
「大翔はそう言うと思ってたけど、米ちゃん!!
笑いすぎ! 人の一大決心を色気のない笑い方であしらうなんてあり得ないから!」
「だ、だって……っくく。お腹の筋肉よじれそうなんだけど!!
大体さぁ、あたしに色気を求めても無駄だから!
色気のいの字も出てこないし。てか、マジでウケるんですけど!」