「好きです。この気持ちを何度も消そうと思ったの。でも、消さなくて良かった。ずっと好きです」


部屋に入るなり、私はずっと言えないでいた言葉を伝える。藤沢さんは外したネクタイを椅子にかけた。

それが始まりの合図になる。


「やっと言ってくれた。葵、好きだよ」


近付く体に私は抱きついた。


「うわ、大胆だな。もう恥ずかしくないのか?」


「恥ずかしい。だけど、私も同じ気持ちなんです。欲しいから」


ベッドに倒れ込んで、藤沢さんを大胆にも下にしてしまった。笑う藤沢さんの顔に近付いて、私からキスをした。軽くするつもりだったけど、藤沢さんは私も抱き締めて離さない。

濃厚なキスに濃厚なセックス。


今が真っ昼間だったことも、仕事中だったことも忘れて、私たちはお互いに熱を感じた。


「いや…」


「嫌ならやめる?」


「やめないで…」


「分かってる。やめられないから」