「藤沢くん、たまにはうちに来なさいよ。由里とはデートしているみたいだけど、女房も会いたがっているしさ」


「はい。分かりました」


二人が出ていく時の会話がはっきり聞き取れた。やっぱり小島さんのお父さんなんだ。藤沢さんは小島さんの親に気に入られているのかな。家にも行ったことがあるみたいだし。

いずれは結婚させるつもりなのかな？藤沢さんは考えてないと言ってたけど、いざ話を持ち出されたら、どう答えるのだろう？


応接室には藤沢さんの他に志田課長と田辺くんが行った。1時間くらい打ち合わせをしていた。


「それじゃ、頼むよ。なるべく早急にね」


「はい、分かりました。すぐに対応させていただきます」


「そうそう、社長はいるかな？ちょうど昼になるから一緒に食べたいんだけど」


「すぐに確認して参りますのて、少々お待ちください」


またもや志田課長が素早く動いていた。社長の秘書へ電話を掛ける。

社長がいたらしく小島社長は志田課長の案内で社長室へと出ていった。