ドンッ!
「きゃっ!」
ドサ…
いったぁ…あ…やば…転けちゃった…
「ちょっとあんた!なにしてんのよ!ちゃんと前見て歩きなさいよ!ふざけてんの?」
「藍奈、病院…」
これはやばかも…先生に聞きに行かないと!
「あ…っっ行こ!早く!あたしタクシー拾ってくる!動かずに待ってて!」

「う…ん…」
「おーげさだね笑ちょっと転けたぐらいで病院なんて笑」
…やっぱりみんな同じだ…信用できない

「あんたふざけてんの?澪のことなにも知らないくせに!澪は…澪はね、処置したから転けたり走ったりしちゃだめなの!絶対に!自転車も…澪に謝りなさいよ!また…また同んなじ辛い思いをしなきゃいけなくなるじゃない!」

あ…やば吐きそう…

「あ…いな…も…いい…吐きそう…」
「え⁈ちょっと我慢して」

ガサガサ…
「はい!いいよ!」
「ゴホッ…ゲホッ…オェ…」
ゔ…気持ち悪…
トントン…トントン…

「大丈夫だよ、大丈夫!ちょっとあんた達!タクシー拾って来て!」

「は?なんで俺らが…「いいから早く!」
「ちっ…めんどくせぇな…」
タッタッタ…

「ふぅ…ごめんね…藍奈…また迷惑かけちゃったね…」
「いーのよ!あたしは頼ってくれた方が嬉しいから!」

あーあ…やっちゃったな…体だるいや…

「おい、お前大丈夫か?」

誰この人…藍奈の知り合いかな?
藍奈を見ると…ゲ…めっちゃ睨んでる…てことは知り合いじゃないね…じゃあ誰だろ?
「おーい、聞こえてんのか?」