温かな日差し。


まさに読書日和。




・・・なのに。



「ねーいっちゃーん。いっしょにお昼ねしよーよぉ」


「1人ですれば」


「えー。いっちゃんといっしょがいいー」


「僕は読書したいの」


「いーじゃん読書なんてー。いつでもできるじゃーん」


「お昼ねもね」


「うわーん。いっちゃんが冷たいー」




いやいや、メイがうるさいんだろ。



ハァ、とため息をつく。





「というかそもそもさ。

図書室っていうのは読書か勉強のための部屋なんだよ」


「えー?でも、図書室のここが一番寝心地いーんだよ~」



そんなこと言われても。



「いーじゃん別にさ。他に人いないんだし」


「まぁ、そうなんだけど」


この高校の図書室はいつでもひっそりと静かだ。