「奏、もしかして俺の過去の事…知ってしまった?」


「…うん」


頷くと、聖は少し寂しそうに笑った。


…本当なんだね。


聖と美嘉さんの事…。



「俺が『颯奨組』の総長になったばかりの頃だ…。他のチームと喧嘩してボロボロで帰っている時に美嘉と出会ったんだ…」



『怪我してる…。はい、ハンカチ』


『いらねぇよ…』