…いよいよテスト当日です
「はい、はじめ」
担任の合図と同時に私は問題集を開いた。
今の時間は数学のテスト
…あ、この問題魁斗に教えてもらったところだ
あ、これも。
いくつもわかる問題があった。
やった、とける!
たくさん問題とけたな…
「やめ。答案用紙を回収していく」
そう言って担任が答案用紙を集めて言った
はあ、つかれた。
けど、試験の時よりも、いっぱい問題が解けた気がする。
そんなことを考えていると真夏が私のところに来た
「ららー
問題わかったー?
私わからないとこ多すぎたよ…」
そう言って、どんよりした表情になる真夏。
「私もだよ…
魁斗に教えてもらったとこ以外ほとんどわからなかったー…」
「よかったね!
真島くんのおかげじゃん!」
「結果がでてからの話だけどね」
私は苦笑いした。
本当に魁斗には感謝してる
1位なんて、本気で言ってるのかな?
けど、本当に1位とったらどうしよう。
〜キーンコーンカーンコーン〜
「あ、チャイムなったから、私戻るね!」
そう言って真夏は自分の席に戻っていった。
この高校は1日で5教科のテストを終わらせる学校だから、まだ、国語、理科、社会、英語のテストが残っている。
よし!がんばろ!
私は自分に言い聞かせて、残りのテストをがんばった
…見事テストもおわり…
今日は結果発表です。
「…んー、無理だと思うんだけどな。」
私がそうつぶやくと真夏が横に来て
「え?なにがなにが!」
真夏が興味津々にきいてくる。
「えっと、なにもないよ…」
「ちょっとー、ららが嘘ついてるなんてすぐわかるんだから。
ほら、正直に白状しなさーい」
はあ…
やっぱり真夏にはばれるな。
「あのね…」
私は今までの出来事を話した。
本気で好きって言ってくれてること。
テストが1位になったら、付き合ってほしいということとかを話した
「わー
真島くんがんばるねー
そうとうららに惚れ込んでるね」
「けど、性格とか知らないんだよ?
なのに付き合っていいと思う?!
だめだよそんなの」
「そんなの簡単じゃん
これから知っていけばいいじゃん」
う…
けど、魁斗は私のどこに惚れたの?
性格だって、強がってばっか。
この童顏の私のどこに?
「あーもう!
わかんないよー。
どーしよー真夏ー!」
「ははは
そんなに考えることないよ
あとはららが決めないとね。
ほら!テスト結果みにいこ!」
ららは少し笑ってそんなことを言った
この高校はテスト結果が一階の職員室前にはりだされる。
真夏と一緒に一階まで降りる
「やっとついたね
らら、今回がんばってたから、きっと大丈夫だよ!」
「うん、ありがと!」
私はテスト結果をみて、一瞬固まる
だって。
私、84位…!
みんなにとったら低いほうかもしれないけど、100位以内に入れたことはすごい!
まあそれは別によかったんだけど…
1位、真島魁斗…
本当に1位とっちゃうなんて思ってなかった…
うーん、どうしよう。
「ねえらら!
すごいね!
84位じゃん!真島くん1位だね」
「うー。
真夏ー、どうしよう」
私が真夏と話していた時
「らら
俺1位とったぜ?
お前のためにまじでがんばった
らら
俺と付き合って」
魁斗がそういった瞬間
「キャーーーーーー!!!」
周りは大騒ぎ。
テストの前日、俺はららにテストで1位になったら付き合ってほしいと頼んだ。
俺ってこんなに惚れたらつくすんだなって自分でも驚く。
ららは曖昧な答えだったけど、俺はららのために全力をつくした。
見事、俺の順位は1位。
結果表をみてすぐにららを探すと、ららは戸惑った様子で結果表をながめていた。
そうとうびっくりしたんだな。
俺はそんなららに
「らら
俺1位とったぜ?
お前のためにまじでがんばった
らら
俺と付き合って」
こう言った。
周りはキャーキャー叫んでいるけど、俺にはそんなの関係ない。
「ごめん…
私、魁斗とは付き合えない…
ごめんなさい」
ららは申し訳なさそうに謝った。
まだだめか。
「らら、こっちで話そう」
俺はららの手を引き、空き教室まで誘導した。
空き教室に入ったら、ららはすぐに口を開いた。
「ごめん、魁斗、本当にごめん」
何度も何度も謝るらら
「俺のどこがそんなに嫌?
俺お前のためならなんでもするから」
「嫌なところがあるとかじゃなくて
自信がないんだ
本当に好きなんて言ってるの?
とか
私と付き合ったところで幸せになれるの?
とかいろいろ不安なんだ」
そんなことをららは口にした。
俺は、ららといれたら幸せだ。