『女神様』






カノジョの微笑みを見て、私の脳裏にその一言が浮かんだ。

女神様なんて見たことはないけど、
私の描いた女神様に、まさにピッタリだったのだ。






「はぁ~」

カノジョはため息をつくと

「ワタシのカンって、大切な時に役に立たないのに
当たってほしくないときに限って当たるのよね。



…でもしかたないわよね。見つけちゃったんだもの。
そりゃね、アナタに会えてうれしかったのよ。探してたんだから。
でも、その反面、違ってくれてたらよかった、とも思ったのよ」


と、頬に手を当てながら言った。



「はぁ…」

私は意味が分からないながらも適当に相槌を打つ。



「あまり言いたくないんだけど、使命だから言うわね。
…ホントはこんなこと言いたくないのよ。
ホントよ。
それはわかってね。
誰だって好きでこんなこと…」

「あの~」


話の途中で遮るのは失礼だと思ったが、
このまま話が進まなそうなので
あえて途中で口を挟んだ。