―その時の写真だ。





隣に移っていたクラスメートの顔はなく

私の顔だけが大きく引き伸ばされている。








その写真の傍で、うつ向き、肩を落としてる、お父さん。

お父さんの隣で、涙を流しながら写真を見つめてる、お母さん。

そんな両親の隣に立ったカノジョは、私の顔を見ると、静かに頷いた。






私は突っ立ったまま、写真を見ながら




―そういえば、おじいちゃんのお通夜のときもこんなだったなぁ

と、思い出していた。











ただ違うのは、私は、お母さんの隣に座っていたということと、

祭壇にはおじいちゃんの写真じゃなく





―私の写真が飾られてるということ。