最近の私の楽しみは、夢で君を見ることだよ。

いつもこの夢で、君に会う。

もう会えない君に。



綿菓子みたいな雲の上で

君は笑顔で手を振ってて。



君のいる綿菓子雲のように甘い、甘い夢に包まれて。

私は、甘い甘いキャンディを舐めて。


元気になったなら、君に近づける気がした。



「待って…」

『おいで』

「待って…!」

『おいで』



同じ言葉を、何度も、何度も繰り返す君は、もう雲の上にはいないんだね。


そこにいる君は、君じゃないんでしょ。


私、わかっていたけど、知らないふりをしていたの。


私が雲の上に来ても、君はどこにも見えなくて。


君の温もりさえも、残っていないんだ。


君がいないことなんて、ずっとわかっていたんだよ。

君は、夢から醒めてしまえば、会えない人だから。



「…ばいばい。ありがとう…」




また君に伝えられなかった思いを呟いて

夢は、いつもそこで途切れるの。