澤井さんの妹トークは続く。
「でさ、完全に名前負けなんですよ。優しい月で、ゆづきっての。そんなイメージと真逆で」
「え?!ゆづき?!」
あたしは、つい反応してしまった。
「うん。知り合い?いや、んなわけないか。俺実家こっちじゃないですし」
「あ……いや……名前。あたしも柚希って言うんです、漢字は違うけど」
「えーーーーー?!」
それ以来、澤井さんはあたしの事を「柚希」と呼び捨てにする。
そして、敬語とタメ口の入り交じった不思議な言葉遣いをする。
どん底だったはずなのに、その時から、2つ年上の爽やかさわちゃんの笑顔を見るのがあたしの楽しみになった。
近くの美容室なので、そこにちょこっと飾る小さい花やかわいらしい草を3日おきに買いに来る。
さりげなく、そのリズムに合わせてシフトを入れるあたし。
そんな健気な一面があるなんて、我ながら知らなかった。
「でさ、完全に名前負けなんですよ。優しい月で、ゆづきっての。そんなイメージと真逆で」
「え?!ゆづき?!」
あたしは、つい反応してしまった。
「うん。知り合い?いや、んなわけないか。俺実家こっちじゃないですし」
「あ……いや……名前。あたしも柚希って言うんです、漢字は違うけど」
「えーーーーー?!」
それ以来、澤井さんはあたしの事を「柚希」と呼び捨てにする。
そして、敬語とタメ口の入り交じった不思議な言葉遣いをする。
どん底だったはずなのに、その時から、2つ年上の爽やかさわちゃんの笑顔を見るのがあたしの楽しみになった。
近くの美容室なので、そこにちょこっと飾る小さい花やかわいらしい草を3日おきに買いに来る。
さりげなく、そのリズムに合わせてシフトを入れるあたし。
そんな健気な一面があるなんて、我ながら知らなかった。