「ん…ここは?」








私が目を覚ました時、時計は1時を回ってい
た。するとガラガラっと誰かが入ってきた。








「失礼します。」








「あら!また来たの?もう3回目よ。」








「あ!いえ…心配だったので…。」








その時、私は聞いたことのあるような声
だったが、声が低いから違う人だろうと
思っていた。しかし、








「あ!奈実!目、覚ましたのか。良かった。心
配したんだよ。」








そこにいたのは私が想いを寄せていた亮君
だった。








「亮君!どうしたの?そんなに身長高かっ
たっけ?どうなってるの?」








「お前こそどうしたんだよ。俺、お前が体
育館で倒れたって聞いて…頭打ったからか
な?」








「大丈夫だよ!私は2年D組の霧野奈実。そ
して亮君と同じクラスの」








「奈実…それいつの話だよ。俺ら今、高1だ
よ?」








「え?」





私には理解ができなかった。だってさっき
まで体育の授業をしていたのだから。そう
思って私はカレンダーを見た。








平成29年?6月1日?どうなってるの?今日
は7月14日のはずじゃ…








「先生、奈実がおかしなことを言っている
んだ。」