洗面所に入り、鏡の前に立ち自分の顔をみる。




涙で目が赤く腫れている。


頬はほんのり紅潮している。




自分の顔を見て、思わず笑いが零れる。





ブーブーブー



顔を水で洗おうとすると、携帯のバイブ音がなる。






「もしもし!」





電話に出ると、巴の声が聞こえた。


心配しているのが電話越しでも、辛いほど伝わる。






「巴、ごめんね。」



「ううん、由奈は悪くないから……。」





巴はどんな表情なんだろう。



私のせいできっと苦しんでるのかもしれない、私が中途半端にこの世界にかかわったせいで。


覚悟がなかったせいで。