「お前、バカにも加減があるよ。」
新がポケットから、俺の携帯を取り出した。
前に由奈から来たメールを見て、携帯を投げたんだったな・・・新が持ってたのか。
俺は、それを受取ろうとした。
「やんねぇよ。」
「さっさと、渡せよ。」
新はそういっても、渡そうとはしない。
怒らせた理由が分からず、首をかしげた。
「泣かせることしかできねぇの?」
「それなのに、他の女と仲よくして・・・。」
新の言葉を黙って聞き続ける。
泣かせる?
覚えのないこと・・・ではないな、今日由奈を泣かしたからな。
というか、由奈の事言ってんのコイツって。
俺の女じゃない、それに新の彼女だろ。
そんなことを考えるだけで、イライラして心の中で悪態をつく。