「なんで、泣いて「どっか、行ってよ。」





「バカ、鈍感、アホ。」






酷い言葉が口から溢れていく。



でも、そうだよ本当に鈍感だよ。



今さっきの楽しげな雰囲気が台無しだよ。





「仁なんて、大嫌い。」





私は精一杯タオルを投げつける、そして近くにあった枕も投げる。



涙が流れる、何粒も何粒も。



好きなのに、なんで伝わらないのかな?






「おい、由奈。」




「白石ちゃんと、幸せにね。」





私は立ち上がって、ゆっくりと保健室の外に向かって歩き出す。



まだ足が痛い。



でも数百倍胸が、痛くて痛くてたまらない。



気付いてよ、私の気持ち。



叶わない恋って分かってるけど、仁にそんなこと言われたくなかった。



そんなこと言うくらいなら、私をほっといてよ。