講堂の壁には、クラス分け表がすでに貼り出されていた。

えーっと、東城、東城…と。

あ、あった。

シャイニー。

ビアンカはどうだったんだろ。

「ビアンカ、あった?」

「うん、シャイニー」

「ほんと?同じだよ!」

「やった!今年も同じで良かったね!」

「あ、見て梨央奈も同じ」

「これで揃った!」

あたし、凛華、ビアンカ、梨央奈は昔から知る仲。

ちっちゃい頃からいつも3人で行動してたの。

再びクラス分け表をながめていたビアンカが声を発した。

「ねぇ、この5人って…」

ん?

あたしも表を見てみる。

「あ、確かに、あの5人だね…」

あの5人というのは、通称ムーンボーイズという男子5人組。

みんなイケメンで、秀才で、御曹司という完璧な人たち。

女子の大半は、ムーンボーイズのこと好きなんじゃないかな。

だけどそういうことに興味がないあたしたち3人は今まで関わったことがない。

「今年は教室が騒がしくなりそうね」

「全くよ」

だんだん生徒が増えてきた。

そろそろ講堂に入ろっかな。

「ビアンカ、入ろう」

「うん」